Study
Motion Texture
Concept
環境としてのモーショングラフィックス
始まりと終わりのない映像を作る。
再生するのではなく実行する映像を作る。
それまでインタラクティブな映像を本格的に作ってこなかった私たちにとって、このモーションテクスチャーというプロジェクトは、新しい表現へ向けての最初の一歩となりました。私たちがこの作品で心がけたのは、さりげないインタラクションです。自由自在にコントロールできる作品ではなく、触れそうで触れない映像、反映はするけれど、思い通りに制御は出来ない映像を作り出す事でした。
映像のたたずまい
繰り返しと偶然性を映像のなかにつくりだすと、それは揺らぎのような効果をもたらし、一種のたたずまいが生まれます。それはまるで人が歩く事で作り出される小さな風。そのかすかな空気の流れに、静かに揺れる草木のような、そんな柔らかなインタラクションを作り出りだそうとしたのです。広い展示空間にぽっかりとあられる、仮想の水たまり。鑑賞者は見るのではなく、歩いて、水を揺らすのです。
眺望する映像
インスタレーションの経験のない私たちがなんとか展示までこぎ着けたのは、メディアテークの学芸員や設置スタッフのおかげでした。天井からカメラとプロジェクター吊るす。人が歩いても大丈夫なスクリーン。いくつかの問題に的確に対応していただきました。
映像の対角に置かれた椅子はデザイン集団graf制作。とてもミニマムなデザインです。来場された方の中には、この椅子に座ってうたた寝する方も。
Sound Design : Masato Hatanaka
Furniture : graf