Study

Polar Candle

Concept

幻を灯す

光があつまり、鏡の中に立ち上がる幻。
それは小さな炎のように、揺らめいては消えていく。
まるで、眼差しを静かに燃やすように。

 

反映を見るという事

この作品は鏡を使った騙し絵のインスタレーション作品です。 テーブルには円形に歪んだ映像が投影され、数本の円柱の鏡が置かれています。テーブルの映像を見るだけでは、そこに何が映し出されているのか理解できないでしょう。でも、円柱に反射させて見てみると、歪みは矯正され、何が映し出されているかがはっきりと理解できるようになります。

円柱の鏡は環境の光を反映して、新しいビジョンを立ち上がらせます。それはまるで周辺の酸素を取り込んで燃える上がる炎のようです。このイマジネーションの炎を眺めていると、表現とは自己のみで完結するものではなく、いわば反映であり、認識するという事は、その反映を理解する事であるように思えてきます。