Aphorism : Grid

Minimal Expression

 

CONCEPT
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Aphorismについて

どんなに長い小説を読んでも感じる事が出来ない衝撃を、一行の文章が表してしまう事があります。また、日本の文化である俳句や短歌などは、最小限の言葉で自然の持つ微妙な情緒すら表現してしまいます。この「Aphorism」は簡潔な映像でキーワードを表現してみようというプロジェクトです。毎週キーワードが選定され、wowlabのデザイナーはそのキーワードを即興に近い速度で映像化します。それらの映像の多くは作品というよりも、インスピレーションのかけらのようなものです。私たちはこの実験的なプロジェクトを通して、文章を書くように映像を作るという、新しい映像作りのプロセスを体感してみようと考えています。

テーマ「Grid」

今回のテーマはグリッド。我々にとっても等間隔に並べたり、直線上にレイアウトする際にはとても欠かせない考え方です。エディトリアルデザインの世界ではグリッドシステムというものもありますし、グリッドコンピューティングという技術も存在します。ブレインストーミングでは一見気付かないけれど、実は格子状になっているものがいくつも議題になりました。

SAMPLE

Insect cage

グリッドではじめに思いついたのが網、牢屋、虫籠 なにかを捕らえたり、拘束するものばかり。

グリッドには拘束のような強い力があるのだと思う。グリッドからイメージした言葉から、グリッドに囲まれた 虫籠を映像にしてみた。

Koji Murakami

Grid in daily life

日常生活にはグリッド状のものが沢山ある。 一番身近なものは服だ。縦横、無数に細かく編まれた布、これはまさにグリッドである。他にもグリッドは昔からあらゆる生活に取り入れられてきた。障子、畳、格子状の窓や扉、石段。格子模様という言葉もあるように日本独特の芸術品にも格子は多く用いられている。

窓に使えば直射日光を和らげ、必要な光だけ取り入れられるし、外部からの視界を制限できる効果もある。 そんな昔から色々な所に使われてきたグリッド。日常にあるグリッドを集めてみた。大きなものから小さな物へと段々変化している。

Miki Ogata

Filter

私たちの身の回りには規則性をもった集合体が無数存在する。 それらはおそらく最初は無造作で煩雑な状態であった。

ルールを与えることで一定の規則が出来る。 グリッドは煩雑な状態に規則を生むフィルターのようなものである。

Kaoru Kudo

Rule

グリッドとというものが単純に縦横に線を複製した物でないとするなら、グリッドとよばれるものは、いったいどういったものなのだろうか。 何も無い空間にオブジェクトを縦横に等間隔に複製すると、何も無いはずの空間に人は自然と線を引いて見てしまう。

つまり一定のルールによって見えてくる実体のない規則的な線を、グリッドとよぶのではないだろうか。

Yusuke Mizuno

Golden Sections

物体と物体を等間隔に並べると見えてくる境界、境界線を何度も垂直に交差させることによって出来る平面に区切られた空間、正方形を黄金分割の法則によって回転のアニメーションで埋め尽くし黄金四角形を再現してみる。永遠にたどり着けることのないゼロに向かって規則的に平面が回転し収束していく。

自然界の中にも植物の葉の並びや巻貝など黄金四角形の法則に見られる規則性を見ることが 出来るのは、人間が普段目にする自然界の中に美しさを見出そうした結果、黄金分割という法則をあてはめたという事だろうか。

Shinya Kikuchi

Cityscape

整然と並んだ窓。そこから煌々と輝き洩れる室内の明かり。 夜の都市を歩けば、日中には見えない隠されたフレームが浮び上がる。 規則的に並んだ正方形に長方形。

そのプリミティブな図形はシンボリックに都市を映し出し、暗闇に沈む景観を見る者に想像させる。我々は浮かびあがった窓によって、暗闇であっても、目に見えないビルの姿形を感じ取ることができる。

Sayaka Maruyama

resolution

グリッドというテーマで開催したブレインストーミング。そのときに出たモザイクという言葉を聞いて、そうか、グリッドとは一種の解像度のようなものか、と閃く。全てのものを構成しているものは、原子や分子、素粒子のような非常に小さな単位の物質である。

科学技術が発達すれば、さらに小さな単位が発見されるかもしれない。そう考えると森羅万象すべての物は、デジタルデータに比べて、圧倒的な解像度を持っていると考えられる。当たり前の事だが、自然のものはどこまで拡大しても荒くならない。さらにどんどん細かくなっていくだけ。人間はそれを理解しやすいようにあえて荒くする。それがグリッド。

Mamoru Kano