Study

TENGIBLE

Concept

 

ありそうでないもの

実体の影と、映像の影の組み合わせ。
それは目に見えない存在を作り出す。
ありそうでないもの。
触れられそうで触れられないもの。
実体のないものを実体として認識させる
静かなインスタレーション作品。

 

存在と認識の狭間

この作品は10個のショートムービーのオムニバスを投影するインスタレーションです。有形なもの「Tangible」と無形なもの「Intangible」の境界線の曖昧さをテーマにしています。スクリーンの裏側に瓶や花瓶などを置き、さらにその後ろから映像を投影することで、本物の影とCGの偽物の影がミックスされます。

瓶から伸びていく植物のツタ、ぐにゃりと曲がるワイングラス。これは偽物の影です。でも瓶は本物の影。本物と偽物。本来ははっきりと区別されるものですが、この作品を眺めていると、すべてがそこに存在するように思えてきます。
そもそも存在とは何でしょうか。認識されて始めて存在するのか、存在するから認識するのか。その境界線をこの作品では緩やかに溶かしていきます。